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STAX SRS-2050A [ヘッドホン・イヤホン]

STAXのSRS-2050Aの紹介レビューです。



 




さてさて紹介も二回目となり、前回よりはまとまった文章を書きたいものです。
ではでは、始めましょうか。

使用機器:PS3→DAC1
使用時間:300時間超


(2008年11月22日改訂、現行の書き方に変更。
                過去のものをご覧になりた方はご連絡ください)

音色


第一印象:全面駆動の影響か広大な音場。音の透明感。
       音の分離が良くはっきりと、しかしリラックスして聴ける。


低域:量は少ない。音圧も弱い。締まりは適度。
    全く出ないわけじゃないし、よっぽど量を求めない限り不足と感じず、
    十分許容範囲内の個性だろう。
    伸びは良い。厚みは薄い。量や厚み・音圧によるノリの良さはないけれど、
    音の軽快さや立ち上がりの良さによるノリの良さが感じられる。



高域:量はやや多い。音の太さは細く、柔らかい音。
    澄み切っていて綺麗な音。変な明るさや鮮やかさはなく、自然な感じがする。
    音の輪郭ははっきりとしていて、分離もかなり良い。



ボーカル:やや薄味だが、元々の傾向を大切にして、滑らかさと艶を加えたという印象。
      ほんの僅かだが上ずっているような印象。
      音像が小さいけれど、かなりはっきりと聞こえる。
      サ行の刺さり・掠れはほとんど気にならない。


音場:形状の通り、上下、特に上に対してかなり広い。
    比較的近くで鳴るけれど、抜けがよく左右に対しても広い。
    上下左右の広さに比べ、前後はやや不満が残る。
    それでも一般的なヘッドホンに比べれば十二分に良い。
    定位感もかなり良い。距離感もつかみやすい。



まとめ:広い音場、優れた定位感と共に、はっきりとしていて綺麗な音。
     全体的に音の厚みに欠けるものの、大変優れた機種。
     しかし、優れた部分がそのまま面白みのなさに直結しているような音。
     また、残響音が豊かである。ある意味生楽器などをリアルに表現できるのかもしれないが
     加工が多い曲だと違和感を感じる。
     生楽器の響きを大切にしている曲でも、音の近さのせいかやはり違和感がある。

    相性がいいと思われる曲ですが、弦楽四重奏あたりでしょうか。
    ベートーヴェンをいくつか聞いただけですが、そう感じました。
    ジャンルでいえば、クラシックは良いでしょう。一つ一つの楽器の響きが綺麗に出ます。
    オーケストラは低域の迫力が物足りないものの、悪くないです。
    ジャズはドラムやベースの軽さ、薄さをどう評価するのかによりますが、
    サックスがかなり心地よいので、管楽器中心ならありでしょう。
    ロックはよくないと思います。ポップスもクセをどう受け止めるか次第でしょう。
    楽器としては弦楽器が相性がいいです。
    厚みが足りない気もしますが、それ以上に魅力的な繊細さがあります。
    ただ、アコギは良くないように感じます。ただ明るく澄んでるだけ、という感じです。
    管楽器は細く柔らかめな音が心地よさを呼びます。特に木管はかなり相性がいいと思います。
    打楽器はアタック感はあるものの、厚みのなさがはっきりと出ます。
    打ち込みも低域の表現がよろしくありません。

    個人的にこのヘッドホンで何かを特別に聞くということはしていません。
    ほかのヘッドホンでは良くない時に、意外と力を発揮する、という立ち位置です。





その他


付属のドライバーはしっかりとした造りで、想像以上に小型。
ボリュームも小さめで少し回しにくい気はするけど、ノイズはない。


装着感は良好。
ケーブルは重いし邪魔になりやすいけど、本体は思った以上に着け心地がいいです。
耳を余裕を持ってすっぽりと覆うのできつさがありません。
ただ、人工皮革のイヤパッドが蒸れやすいです。
上位機種のに変更するといいとも言われている、試してみたいものです。


デザインは一目で音質を優先してると分かるくらいに実用重視。
機能美が好きな人にはいいのかもしれないけど、一般的には良くありません。
造りはプラスチッキーで脆そう。


RCAケーブルが付属で、すぐにドライバーと繋ぐことが出来るのはうれしいけど
どちらかと言えばプロテクションザックを付属でつけて欲しかったです。


最初に聞いた時は低域も締まりがなく、高域も澄んだ感じがなかったです。
正直、めちゃくちゃ不安でした。明らかな良さが見つけられなかったです。
10時間ほど鳴らしたらすっきりしてきて音場の広さが分かり、びっくりしました。
50時間を過ぎたあたりから高域が綺麗になっていきました。
100時間を過ぎたあたりからは全体のバランスが大体取れてきました。
今でも細かいところで変わっているのかもしれないけど、
自分が感じたエージングはこんな感じでした。



同じ空の下で


高域が鮮やか。ボーカルが比較的近いけどやっぱりまだ埋もれがち。
音の立ち上がりの速さと響きのよさが、逆に悪影響で、リズムが取りにくい。
低域の量や高域の表現はいいのだが、キレのなさが痛い。
ボーカルも含めて、もう一歩という感じです。
ちなみにED曲の方はなかなかいい感じで聞けますね。



総評


静電型の特徴らしい繊細さがどうとまでは、うまく説明できないけど、
全面駆動の音場のよさは素晴らしいと思います。
クリアさや心地よさを味わいたいのなら、お勧めなヘッドホンです。

 


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コメント 4

たつを

STAXカナァリ欲しいです。
自分も、どちらかと言うと高音厨なのでこういったバランスのヘッドホンは大好きですし、
自分の所有機は全て高域が硬く、伸びがいいものが少ない(と言うか無い)ので…
今はあまりヘッドホンにお金が割けないので、今考えているのはSX1(カマボコだろうけど)かK601あたりかなぁと。
…本当は4040AかEXH-313が欲しいんですが(^^;
by たつを (2007-12-09 23:56) 

セラミック

たつをさん、Niceとコメントありがとうございます。

STAXは高音厨にとってある意味最高の機種ですよね。
刺激的な高域で魅力がある機種もありますが、
やはり柔らかく響くものも一つくらいは……ぜひ、どうぞ!(^^)!
正月も近くて、まだ自分たちは収入があるかもしれませんしw
SX1・K601は長く視聴したことはありませんが、
どちらもメーカーの良さが際立った機種だと思います。
EXH-313は………なんか怖いなぁ(ーー;)
by セラミック (2007-12-11 21:06) 

たぬき

STAXイイですよねー。
密かに、ではなく、普通に欲しいのであります!
やっぱり一度聞いてしまうとクセになるタイプのHPはいいですよねー。
喫煙者でなければなぁ、とちょっとだけ思う次第です(涙)。
by たぬき (2007-12-20 02:14) 

セラミック

たぬきさん、Niceとコメントありがとうございます。

これ以外じゃ出せない音って、もちろんそれぞれのヘッドホンにあるけど
それが際立ってるのがやっぱりSTAXなんでしょうね。

いっそのこと4070を!(^^)!
by セラミック (2007-12-21 20:23) 

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